住宅の防水の多くは2重に行われており、屋根や外壁の防水シートは最後の砦といえます。雨漏りは、この防水シートの劣化が進んだ時に起こります。防水シートの経年劣化は避けられませんが、可能な限りその進行をチェックし、早めの手当をすることが家を長持ちさせる秘訣です。
屋根の防水シート(ルーフィング)の劣化要因には、瓦の隙間から入り込んだ雨水や湿度によるものと、日射熱によるものがあります。これらによって劣化が進むと、ルーフィングは本来の柔軟性を失い硬化し、釘穴などのサビで広がった穴から雨水が入り雨漏りとなります。
壁の透湿・防水シートでは、防腐・防蟻処理液が防水シートの劣化要因であることが近年判明しました。また、熱によって酸化が進むことも判明しています。劣化が進んだ防水シートは、ボロボロになり防水の役目を果たさなくなります。
家を長持ちさせるためには、日常的な目視によるセルフチェックはもちろんですが、雨漏りで修理やリフォームをする時は、専門家による家全体のチェックをお勧めします。できれば、定期的なチェックとメンテナンスを行っておくことが、家を長持ちさせることになります。